今回は「語らい座 大原本邸」へ行ってみました。
大原本邸とは、倉敷発展の礎を築いた大原家が代々暮らした家で、国指定重要文化財にも指定されています。
語らい座とはなんだろう?のれんの三角形のマークがかっこいいな。などと考えながら、とりあえず中に入っていきます。
受付を済ませて、まずはいただいたパンフレットを読んでみます。
語らい座は英語で「触媒(CATALYZER)」の意味も有し、学校と地域を結ぶプラットフォーム的な役割、そして独自の教育プログラム、教育支援を企画・実施している。
(パンフレットの内容から一部を要約)
なるほど。この大原本邸は、ただ町家を保存するだけでなく、語らい座として地域の人々の交流を促し、学びの場を提供しているのですね。
代々受け継がれてきた町家で、現在そしてこれからの未来を見据えた教育をしていこうという意気込みが感じられました。
中に入ると3つに仕切られた、縦に長い土間が広がっており、各部屋に一つずつ展示がありました。
大原家代々の方々の言葉が天井から吊るされていて、圧巻の空間です。
こちらは立体相関樹で、幹となる部分には大原家の代々、その周りに各代の関係者が広がっています。
淡い光の中に浮かび上がる大原家と関係者方の写真、みんなそれぞれにどんな人生があったのだろうと思いを馳せます。
先ほどの天井から降り注ぐ言葉やこの相関樹など、平面的な情報を立体的に見せる工夫が面白いですね。
土間を抜けると、一度建物の外に出ます。
するとその先は真っ直ぐ奥に突き抜ける通路が…。
おや?思っていたよりも広いな?
外観からこじんまりとしているのかと思っていましたが、まだまだ奥があったようです。
中に入るまで分からないこの間取りは、筆者の冒険心がくすぐられ、奥はどうなっているのだろうとワクワクしながら進んで行きました。
通路には蔵がずらりと並んでおり、内3つが展示室・もう1つが8代目当主の書斎をイメージしたカフェスペースになっています。
そしてさらに奥には離れ座敷があり、綺麗なお庭を眺めることができます。
このお座敷に入るまでの短い間にも、筆者的ワクワクポイントがありました。
玄関は広いのですが、座敷に行くまでの廊下の一部が狭くなっており、人一人通るのがやっと、という部分がありました。
プライベート空間だからあまり人を招き入れたくないのか、選ばれし者だけが入れる部屋のように感じて印象深かったです。
歴代の当主たちは、ここで一人ゆっくりとお庭を眺めながら、思い思いの時間を過ごしていたのでしょうね。
邸宅内を見て回って思った感想としては、やはりまず「想像より広い…!」ということです。
離れ座敷のお庭にしても、どこにこんなにスペースがあったんだろう…と思わずにはいられないほど、外観から思い描いていたイメージと実際の間取りが違っていました。
それが逆に面白く、「え、まだ奥がある!?」と未知のエリアを探検するように、展示と邸宅の造り両方を楽しみながら見て回ることができました。
語らい座 大原本邸
営業時間:9:00〜17:00
休館日:月曜日・年末年始
入館料:[一般] 500円(400円)・
[高校生以下] 400円(200円)
※( )内は団体20名様以上、未就学児は無料。