すっかり暖かくなり、少し汗ばむ夏日の日も増えてきました。
今回は、初夏の陽気にぴったりなお散歩をご紹介します。
美観地区の初夏といえば、阿智の藤の開花です。
阿智神社の樹齢300〜500年の藤の巨木が、空いっぱいに花を咲かせます。
阿智の藤は、根元の周囲は2.2mにもなる、国内で1番大きなアケボノフジです。
岡山県の天然記念物にも指定されており、この季節には、美観地区を象徴するランドマークのような存在になります。春に街でおすすめの散歩スポットを伺うと、誰に聞いても必ず阿智の藤をお勧めして下さるほど、街に愛されています。
そんな阿智の藤ですが、一時は枯死寸前にまで陥ったことがありました。成長するごとに固まった複数本の幹が締め付け合い、栄養が回らなくなってしまったのです。阿智神社や地元住民の働きかけで2019年から3年がかり治療を施し、少しずつ回復してきました。今年は2年ぶり花がつき、回復の兆しが見えてきました。
阿智の藤はその昔に、不死(健康長寿)と不二(和合)を願ってこの地に植えられたと言われています。枯死寸前から回復しつつある阿智の藤を見ていると、力強い生命力を感じることができ、元気が湧いてきます。
阿智の藤へは、観龍寺前の階段、もしくは森田酒造さん向かいの階段から案内板に従って山道から向かうことができます。
倉敷駅からは徒歩20分(片道1.5km程)、倉敷市営中央駐車場からは徒歩10分(片道1km程)で到着します。
藤の花はゴールデンウイーク初めまで見頃になりそうです。
道中のサツキやツツジも美しく、新緑の木漏れ日もとても心地よく、初夏のハイキングにぴったりです。
また、5月1日から5月3日には、2年ぶりに「藤見の会」が開催され、藤の花見をしながら雅楽・洋楽演奏やライトアップが行われます。
変更や中止の可能性もありますので、詳細は阿智神社のホームページをご覧ください。